環境変数の設定方法
環境変数とは、OSの環境をカスタマイズするためのシステム変数である。 主に、言語環境(Encoding)、パス、端末タイプ、シェルなどを設定するために使用するが、ログインユーザ毎に自由に名前を付けて設定することもできる。
Unix系にもWindowsにも環境変数は存在するが、特にWindowsについてはOSにより設定方法が異なるので、ここにまとめておく。
なお、ここで紹介する方法は、初期値としての環境変数の設定方法であり、一時的な環境変数の追加や修正は、DOSプロンプトやバッチファイルでいつでも行える (SETコマンド)。
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WindowsNT、2000、XP、Vista、7、8での環境変数の設定
Windows10での環境変数の設定
Windows98、Meでの環境変数の設定
ブートドライブの直下に"autoexec.bat"なるなつかしいファイルがある。往年の名作MS-DOSの名残である。
というMS-DOS時代のお作法をそのまま実行しなければならない。
注意していただきたいのは、くれぐれも関係のない他の部分をいじらないことである。ヘタをすると、立ち上がらなくなってしまう可能性があるためだ。 最悪の場合のために、編集前のファイルをバックアップしておくことを強くお勧めする。
編集には、syseditを使用するのが普通だが、単なるテキストファイルなので、使い慣れたテキストエディタでも構わない。syseditを使用する場合には、「ファイル名を指定して実行」から sysedit と入力して起動する。
構文
SET [環境変数名]=[値]
追加する場所は、どこでもよいのだが、ファイルの末尾が定位置である。コメントを書いておきたい場合は、
REM [コメント]
と書く。いずれも行の1カラム目から記述する。
PATHの設定の例
PATHは環境変数の中でも、もっとも良く使われる変数である。実行可能形式のファイルを起動するときに、フルパスで指定する代わりに、 ファイル名だけで実行できるようにするためには、そのファイルの存在するディレクトリをPATHに記述しておかねばならない。
SET PATH=C:\PERL\BIN SET PATH=%PATH%;c:\bcc55;c:\jdk1.3\bin
これは1行目のPATHの設定に、2行目でPATHを追加している例である。
%PATH%は、既定義の変数PATHを表す。環境変数は同じ名前を2回以上設定すると、最後の指定が有効となるので、このように書かないと上書きされてしまう。 それぞれのディレクトリのセパレータとしてはセミコロンを用いる(Unix系ではコロンなので混乱のきわみ)。 また、98、Meの場合は環境変数の値はブランクを含んではならないので、長いファイル名は使用しないほうがよい。