■ アプリケーション・プログラム
アプリケーション・プログラムとは、応用プログラムのことである。
「適用プログラム」と訳しているところもアリ。訳し方はさておき、意味する ところは1つで、
基本プログラムじゃない!ということ。
基本の上に応用が載っているので、この2つを混同することはまずない。下着のまま歩いているか、洋服を着ているかは見りゃわかる。
洋服を着てから下着を着る人もまずいないだろう。
アプリケーション・プログラムというと長すぎるので、略して「アプリケーション」 もしくは「アプリ」などといっている。
■ 基本プログラムとは
では基本プログラムとは何であろうか?
そう、言わずと知れた「オペレーティング・システム(略してOS)」のことである。計算機を動かすための基本ソフトがOSで、
OSを呼び出しつつ好きなことをやるのがアプリケーションである。
デバイス・ドライバ(ハードウェアとのインターフェイス部分のソフト) なども基本ソフトに含める考え方もあるのだが、
デバイス・ドライバといえどもOSのシステム・コール(基本機能呼び出し)を利用しているので、あくまでアプリケーションの一種、とみなすことができる。例外として、組み込み系のプログラムはそのどちらでもない。
基本ソフトを開発しているのはごく小数の技術者であり、これに従事する機会はとても少ないが、Linuxのようにオープンソースで、
優秀な開発者がボランティア的に自由に参加したプロジェクトもあるので、あきらめてはいけない。
■ アプリケーションとアプリ
ところで、ここのところ「スマホアプリ」という言葉が良く使われるようになった。
アプリとアプリケーションは何が違うのだろうか?
実のところ、アプリとは、アプリケーションの省略形に過ぎない。
ではなぜ、スマートフォンやタブレットの応用プログラムは「アプリ」で、PCやメインフレームの応用プログラムは「アプリケーション」なのか。Windows8以降にいたっては、PC上にその双方が混在するのである!
こんなまぎらわしいことになった原因はスマホのCMにあると思うが、誰が意図したかはともかく、いまや「アプリ」はAndroidやiOSなどのモバイル用OS上で動く応用プログラム、「アプリケーション」は従来の応用プログラムとして使い分けられている。ユーザも開発者も、すっかりそれに馴染んでしまったので、いまさら同じ意味だよ!と叫んでもしかたがない。
ところで、Windows8以降では、アプリとアプリケーションが共存しているが、動作は明確に異なる。アプリは自分で終了できない。アプリは全画面表示になる。アプリはタップ操作が前提。あきらかにモバイル用途の仕様で作成されており、メモリ管理の方法がまったく違うのである。
おそらく、持ち運べるかどうかには関係なく、指先でちょちょいと使えるのがアプリ、めんどくさいお仕事用がアプリケーション、ということに決着するのではないだろうか。
アプリケーション
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