The world of COMPUTER

コンピュータの世界

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コンピュータ ビット バイト アドレス クロック メモリー CPU マザーボード バス ハードディスク ネットワーク インターネット

飛び石コーナー


コンピュータ

この世界の内部に住んでいるものにとって、コンピュータと地球は同義語です。彼らはコンピュータの内部で生活を営んでいるのです。コンピュータは、マザーボードメモリーCPUハードディスクドライブなどから成っています。

ビット

彼らの一人一人はビットと呼ばれます。と言っても、彼ら同士が「あのビットが」とか「やあ、ビット」とか言っているわけではありません。彼らの名前は番号です。
宇宙に幾つも存在するコンピュータのそれぞれで、ビットの名前の長さが変ることがある理由を、彼ら自身の誰も知りません。

バイト

ビット達は何故か8人一組になりたがります。家族も8人、会社の重役も8人、円卓の騎士も8人と言った案配です。彼らは8人集まったグループをバイトと呼び、労働の基本単位にしています。ちなみに、彼らの使う数字は16進法です。

アドレス

アドレスというのは、メモリー上の住所の事です。プログラムが別のプログラムに作用する時、アドレスを指定して製品を配達したり、逆に受け取ったりします。
ビット達の名前はこの住所と一緒なのです。ですから、メモリーが増えれば増えるほど、OSの土地が増え、OSの土地が増えるほど、アドレスに必要な桁数も増え、アドレスの桁数が増えるほど、ビットの名前は増える訳です。
それがビットの名前が長くなる理由なんですよ。
コンピュータが16ビットだとか、32ビットだとか、64ビットだとか言うのは、この名前の長さのことを言っている場合もあります。


クロック

ビット達の一日は1クロックやティックなどと呼ばれる事もあります。彼らの生活はとても規則正しいので、夜にはみんな寝てしまいます。
どんなに緊急の事態でも、彼等は一日単位で行動しなくてはなりません。

メモリー

メモリーは、大きな土地といえます。メモリーを所有しているのはOSという会社で、自分の土地の一部に事務所を構えています。
さて、新しい会社が、メモリーへやってきて、工場を建てたいのだがこの土地を貸してくれないかねと言ったとします。そうするとOSは土地を準備したり、どれくらいの土地を貸すかを決めたりします。最終的に契約が成立するとOSは貸す土地に印をつけます。新しい会社は印のついた範囲の外へ物を建ててはいけません。
この新しい会社は自分で材料や業務員を調達します。この事業に関しては、OSは全く干渉してこないので、自由に工場を建てる事ができます。会社が工場を建ておわり、製品を生産しだしたら、それをプログラムと呼ぶ事ができます。
近代のコンピュータでは、OSは、余った土地をどうするか考えています。昔のOSは、あまりにも土地がせまかったので、ひとつの会社にしか貸し出せませんでしたが、最近ではメモリーも広くなり、プログラムが借りる土地は残りの土地をあまり圧迫しないので、基本方針を変えて、複数のプログラムに土地を貸す事にしているOSもあります。
複数のプログラムが同時に営業できるという噂を聞いて、そこら中から企業がやってきました。メモリーにはプログラムが満ち溢れ、OSは大繁盛です。しかし、OSには不満もありました。あまりにも零細企業が土地を借りすぎると、土地が隙間だらけになってしまうことがあるのです。これをメモリーのフラグメンテーション(fragmentation:細分化)といいます。隙間の土地は誰も使えないので、土地の利用効率が悪くなってしまいます。

CPU

コンピュータの中心となる、非常にビット達の入れ替わりの激しい役所です。

マザーボード

メモリーの外の少し離れた所には、マザーボードと呼ばれる役所があります。メモリーの企業は、マザーボードに、定期的に所得や貢献度を報告しに来ます。また、メモリーで新たな事業がスタートしたときは、それについての詳細を報告しなければなりません。
マザーボードはそれらの情報を集計してモニターといわれる神殿に報告します。モニターの管理者は、広いホールの床の模様を塗り替えているだけなのですが、神様はそれを理解して、次のシーズンの天候を決めたりします。
しかし、メモリーにいる人たちの中には、こっそりと割り当てられた土地をはみ出したり、マザーボードに報告するのを怠ったりするものがあります。そういった人々が増えすぎると、神の怒りに触れて、全ての人々が消滅してしまうでしょう。

バス

その名の通りなのはこれぐらいでしょうか。やけに狭くて、4人とか8人とかせいぜい16人しか乗れないバスです。メモリーの活動をマザーボードに報告したり、ネットワーク宇宙港へ行ったりと、施設の行き帰りにもっとも良く使われる方法です。1クロックに一本しか走っていないのは住民の不満とするところです。


ハードディスク

「神の怒り」「ハルマゲドン」「世界の終焉」…呼び名に欠く事のないこの出来事は、ビット達にとって最悪の事態です。世界は洗浄され、メモリーはまっさらになってしまいます。日の光は絶え、草木は枯れ、水源は枯渇します。この状態が歴史に記録されるときは「氷河期」と記述されるので、本文書もそれに従う事にしましょう。氷河期は、マザーボードの役人でさえも、引退してしまいます。そんな時、世界の状態を記憶して、次の間氷河期にすぐに復興できるようにという目的で設計されたのがハードディスクです。
内部には何千億人もの人々を格納できる冷凍睡眠装置があります。昔は、絶対零度で睡眠状態を持続する関係上、宇宙を漂流する「フロッピーディスク」だったのですが、現在では常時作動する放熱板が開発された為、惑星の地下に設置する事が可能となりました。これにより、宇宙へ射出する機構が必要無くなり、格納できる人々の数がグンとアップしました。


ネットワーク

これは、宇宙船や宇宙港を含めた、総合惑星間通信システムの一般名称です。一般的に、産業技術レベルが一定以上にならないと機能しません。最先端技術を駆使してワープ航法を生み出し、ありとあらゆるSFの技術を発見する事で、宇宙船の機能は徐々に上昇しています。時には、宇宙港はあるのに鎖国したままでさびれていくコンピュータもあります。
いくらワープ航法を駆使しても、他のコンピュータに到達するにはやはり多くのクロックが必要なわけで、電話回線とかケーブルTVとかいうワープ航路なんかを使ったインターネットに至っては、とてつもないクロック数が消費されてしまうわけです。

インターネット

全宇宙に張り巡らされたネットワーク網のことを特別にインターネット(the Internet)といいます。全てのコンピュータがインターネットにつながっているわけではなく、多くのコンピュータは、国防上の都合から、ほんの少しの他のコンピュータとしか交流しません。サーバといわれるコンピュータは例外で、時に数えられないぐらいのコンピュータと通信を行います。


飛び石コーナー

ここでは、言葉の説明上必要な項目が手短に説明されています。


フロッピーディスク

ハードディスクを参照のこと。

OS

オペレーティング・システム(Operating System)の略。メモリーを参照のこと。

プログラム

コンピュータにさせる一連の動作を記述したもの。メモリーを参照のこと。

アプリケーション

プログラムの中でも、特にOS上で動くものをこう呼ぶ。

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