この関数の目的
remove()は、ファイルを削除する。
定義
#include <stdio.h> int remove(const char *filename);
働き
この関数は、 filename で指定されるファイルをその名前では参照できなくする。 続けて同じ名前のファイルを開こうとすれば、新しく作るのでない限り失敗するだろう。 ファイルが開かれている時の remove() の動作は処理系定義である。
成功すれば0を返す。失敗すれば0でない数を返す。
解説
その名前では参照できなくするというのは、多くの場合削除することである。 ハードリンクをサポートしているOSではファイルそのものは削除されないかもしれない。
remove() に失敗するというのは、ファイルがもとから存在していなかったり、他のプログラムがファイルを開いていたりする場合が考えられる。
なお、ファイルが開かれている時に remove() する時の動作は処理系定義だというのは、 remove() を呼び出すのと同じプログラムでファイルが開かれていた時という意味である。
remove は、英語で「削除する」という意味である。 rename() のように見た目どおりに解釈すると「再び動かす」という意味になってしまうが、 実はそういう意味もないわけではない。 Unix では remove を短縮した rm というコマンドが使われている。 ちなみに DOS や Windows には delete を短縮した del コマンドというものがある。