C言語 |
タイトル 出版社 著者 | 書評 | AMAZONリンク |
プログラミング言語C
共立出版
カーニハン&リッチー
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C言語を学ぶために、すべての人が読むべき経典。すべてはこの本から始まったといっても良い。
入門書として書かれたわけではないが、まず最初に入手すべきCの総合案内だ。
著者はC言語の開発者であり、そのコンセプトにも触れている。これをもっているといつでも初心に帰れるバイブルである。
お勧め度★★★
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はじめてのC
技術評論社
椋田 實
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日本におけるC言語普及に多大な貢献をした本。他に適切な教科書のなかった時代に、「「はじシー」といわれて愛された。
日本語で書かれた入門書としてはおそらく最良の書である。
サンプルコードがわかりやすく、そのまま打ち込んだり、ちょっと変えたりして実行しながら理解していく、という使い方が最善であろう。
内容はC言語コースとほぼ重複するので、必ずしも必要とはいえないが、教科書だけでは理解できなかった人や、塾生以外の人にとても役立つ本である。
お勧め度★★★★
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C言語ポインタ完全制覇
技術評論社
前橋 和弥
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C言語といえば、なんといっても厄介なのはポインタ。これでつまづく人は多い。しかしCプログラミングの醍醐味もまた、ポインタを自在に使いこなすことにある。
苦手意識のある人にはおすすめの本である。動的メモリ配置について、配列、構造体のポインタについて、「どういうときにどう使うのか」を実例で示しており、実践的。
ただし、「ポインタ好き」な人にはやや物足りないので、買う必要はないだろう。
お勧め度★★
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コンピュータはなぜ動くのか
日経ソフトウェア
矢沢 久雄
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C言語の本ではない。C言語コースの中で解説している「コンピュータのしくみ」を、よりわかりやすく初心者向けに書いている。
何の知識もない人を前提に、どんな専門用語も使わず平易に解説する姿勢には好感が持てる。多くのたとえ話を駆使し、読み物としても面白い。
若葉塾での学習をスタートする前に、一番最初に読んでほしい本。
お勧め度★★★
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オブジェクト指向概論 |
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オブジェクト指向入門
アスキー出版
メイヤー
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オブジェクト指向言語Eiffel(アイフェル・仏語でエッフェル)を紹介するためにEiffelの著者が書いた本。なぜEiffelの仕様がこのようになったのか、を説明するために、前半はオブジェクト指向の解説になっている。
従来の手続き型の言語でプログラムを組むと、どのような脆弱性が発生し、それを防ぐにはどのような機能が必要になるか、段階を追ってていねいに検証していく過程で、「オブジェクト指向の7原則」が明らかになっていく。
読んでいるうちに心当たりがありすぎて、いやでも納得し、自然にオブジェクト指向が理解できる名著である。ただし、ある程度のプログラミング経験がある人を対象に書かれているため、C言語コース修了後に読むことをお勧めする。
第2版では2分冊となり、内容も一新されたが、なにぶん大作なのでびっくりするぐらい重い上、読みきれない。まずは初版本を読むことをお勧めする
お勧め度★★★★
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Java言語 |
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独習Java
翔泳社
オニール
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たいへんよく読まれている本であるためか、すでに第4版まで出ているが、古い版(初版、第2版、第3版)でも十分役に立つし、古本で入手できるメリット(大変安い)は大きい。
というのも、Javaの言語仕様はさほど変わっておらず、開発キットのバージョンが上がってもその多くはクラス・ライブラリの追加であるため、
学習目的では必ずしも最新版を入手する必要はない。むしろ複雑になりすぎて理解が妨げられるデメリットの方が大きい。
クラス・ライブラリの変更はJavadocを見ればいくらでもフォローできることを忘れないように。
お勧め度★★★
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明快入門Java
ソフトバンククリエイティブ
林晴比古
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ようやく初心者向けのわかりやすい本がでた。Javaの基本をきっちりおさえてあり、深く掘り下げすぎずに軽快に進む。
Java言語コースの教材とほぼ同範囲の内容であるが、補足的に読む本としては最適である。
また、C言語コース修了後、Javaは独学で学ぼうと考えている諸君には、とくにおすすめである。
とはいえ、まったくの初心者向けではないことに留意されたい。最低でもプログラミング経験者であることは要求される。
お勧め度★★★
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データベース |
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MySQLで学ぶ データベース超入門
翔泳社
山田 祥寛
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もとは雑誌に連載されていたものを1冊にまとめた本であるが、必要な情報は網羅されており、わかりやすい。ただ、「超入門」とうたうほど初心者向けとは思えない。
データベースの教科書というと、必ずサンプルが業務用であるのが難点であり、社員名簿、商品在庫、などが扱われ、社会人でなければデータベースは学んではいけないのか、と思うほどである。
この本も顧客管理テーブルなどを例として用いており、ああやっぱり…とがっかりする。しかし難点はそこだけで、あとは誰でも理解できる内容になっている。
適当に「顧客」を「サッカー部員」とでも読み替えて読めば済む。
データベースの種類、レコードの概念、SQL文などの基礎が前半で、後半ではトランザクション、トリガー、ストアドプロシージャ、カーソルなど、高度なデータベースの扱いも解説する。
最後にJavaでWebアプリケーションを作るところまで完結しているのも、好感が持てる。若葉塾の教科書では、高度なテクニックには言及していないので、物足りない向きにはおすすめの本である。
お勧め度★★★
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ネットワークプログラミング |
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Javaネットワークプログラミング
オーム社
小高 知宏
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TCP/IPを理解するのに役立つ一冊。Javaで何かを作ろうとすると、たいへん便利なクラスが用意されており、たいていはあまりよくわかっていないまま、動作してしまう。
これはJavaの利点ではあるが、楽な一方、理解を阻げる側面もある。
ところがこの本は、「ネットワーク通信」というもののコア部分から解説しているため、これを読めばJavaであろうと、Cであろうと、ネットワークプログラミングができてしまうのだ。
たまたまJavaを使って実例を挙げているだけである。とても応用力のつく一冊なのである。ネットワーク対戦型のゲームなどを作ろうとする諸君にはおすすめだ。
お勧め度★★★
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コア・サーブレット&JSP
ソフトバンククリエイティブ
マーティ・ホール
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JavaサーブレトとJSPの本、つまりいわゆるサーバサイドJavaの本であるが、クライアントとサーバ間の通信について詳しく解説されており、HTTPトンネリングについても例が出ているまれな本である。
したがって、Javaの本というより、ネットワークプログラミングの本と位置付けるのが妥当と判断した。TCP/IPレベルではなく、さらに上位のネットワークプログラミングであるが、
80(HTTP)ポートを利用してさまざまな通信を行うのが現在の主流であることを考えると、まさに今もっとも実用的な本といえる。
お勧め度★★★
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その他 |
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人月の神話
ブルックス
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すいぶん古い本である。「狼人間を撃つ銀の弾はない」というセンセーショナルな副題がついている
IBMにいた著者が、数々のプロジェクトの進捗の遅さをまのあたりに見て、その原因について考察した往年の名著であり、
30年たった時点でもまだ古さを失わない(いいかえれば、ソフトウェア開発の手法はあまり発展がなかった)ことに驚きを禁じえない。
一時は入手困難であったが、最近になってその指摘の正しさが見直され、新装版として再登場した。内容は、ほとんど変わっていないのでオリジナル版
を紹介しておく。
お勧め度★★★
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スーパーエンジニアへの道
ワインバーグ
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ワインバーグは多くの開発プロジェクトのコンサルタントを務めてきた人物で、セミナーやその著作のわかりやすさには定評がある。
彼はこの本のなかで、開発の各工程における「火消し」的な役割をになうキーマンのことを「スーパーエンジニア」と命名している。
そして若いエンジニア達に、目標はスーパーエンジニアである、と説く。
この本では、どのような人物が「スーパー」なのかを、リアルに浮き彫りにする。読んで欲しい対象は、社会人2、3年目の若手エンジニアだが、
若葉塾の諸君にもぜひ一読をおすすめする。なぜならば、「この道」をずっと歩けば、最終ゴールはどんなものなのか、理解しておいて欲しいからだ。
そしてできるものならば、まっすぐに歩いていって欲しいからだ。
お勧め度★★★
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チェンジ・ザ・ルール!
ゴールドラット
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ビジネス書の神様ゴールドラットの書いたソフトウェア開発会社のリアルな小説。この本にはパッケージソフトウェア開発のジレンマが見事に描かれている。
著者はもともと物理学者だったのだが、製造業における画期的な業務改革の理論「TOC」を提唱し大きな反響を呼んだ。以来、この理論を他の業界やビジネスにも応用し、すっかりコンサルタントになってしまった。
ある新しいパラダイムを広めるには、面白い小説を書けばよい、という手法を実践し成功した人物だけあって、とにかく面白い。
プロになろうと思っている人は一度読むことをお勧めする。
お勧め度★★★
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ピーターの法則
ダイヤモンド社
ローレンス・ピーター
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ピーター博士は長年、「無能の研究」をしてきた人で、階層型組織における「無能」の発生は、避けられないと結論付けている。なかなか興味深い説であり、一読に値する。
ソフトウェア開発においてもこの理論はおそらく正しいと思われる。それどころか、特に顕著ではないだろうか。
また博士は、「創造的無能のすすめ」を提唱しており、この章は抱腹絶倒モノである!頂点を目指すことがすべてではない、と開眼するかもしれない。
用語辞典でもこのテーマを紹介している。
お勧め度★★
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ビジネスマンの父より息子への30通の手紙
新潮社
キングスレイ・ウォード
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成功したビジネスマンの父から息子へと送られた手紙30通。息子は学生から社会人へと成長していくプロセスで、さまざまな壁に出会う。
父よりささやかなアドバイスが贈られる、という体裁だが、最重要なのはこの本で引用される「ガルシアへの手紙」である。
短い著作なので全文を引用しているため、「ガルシアへの手紙」という本も別途存在するが、あえてこちらをすすめたい。
日露戦争のおり、ロシア軍兵士に配られ、全員身に付けて進軍したという伝説の著作だが、この一文だけでもこの本を入手する価値はある。
価値のある存在とは、どのようなものか。それを端的にあらわした「ガルシアへの手紙」は、(説教くさいどの手紙よりも)父より息子への最高の贈り物であろう。
文庫版も出ており、入手しやすい。ぜひ一読されたい。
お勧め度★★★
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